2017 年の「データの新たな幕開け」を支えた 5 つの要素

2018年01月29日投稿 by 俵 雄一

2017 年は、様々なことが起こった年でした。WannaCry などのランサムウェアの攻撃をはじめ、GDPR などまもなく施行される新しいデータ規制、日々高まる IT 効率化への要求により、データ、そしてデータ保護が新たにフォーカスされるようになりました。データは情報主導型ビジネスにおける要であり、2017 年は、経営者が戦略上重要な資産の管理に注目した年でした。これにより、データは新たな幕開けを迎えることとなったのです。

2017 年にデータが注目を集めたトピックを振り返ってみましょう。 

  1. 企業が、成功するためにはデータが不可欠であるという認識を高めた
    データは現在、ほとんどの企業の事業戦略で注目されています。管理や移動、保護、そしてもっとも重要なのがデータの利用です。2017 年、企業はデータが情報主導型ビジネスにおいて要であると認識しはじめました。スマートシティの構築から、ターゲットとなる個人向けのマーケティング キャンペーンの展開まで、2017 年にはデータを利用して優れた商品が生み出され、ビジネス、ひいてはその先のお客様にプラスの影響を与えてきました。
  2. サイバー攻撃が、経営陣にデータ リカバリについて考えさせる注意喚起となった
    経営陣は、「サイバー攻撃は起こるものである」と認識を新たにしました。ディザスタ リカバリ戦略に、「いかにしてビジネスへの影響を最小限にとどめるか」が盛り込まれるようになったのです。これは、システムの停止状態は起こりうるものであり、十分に考慮しておく必要があるという認識の変化でもあります。
     
    しかし、システム停止の原因は、サイバー攻撃や、地震などの自然災害にとどまりません。人的ミスや、相互に関連し合う世界では頻繁に起こる日常の事故、機能停止等も含まれるのです。テクノロジーがより深くビジネスや生活に浸透するにつれ、こういった攻撃の頻度や影響は増大するいっぽうです。
     
    この複雑で混沌とした、システム停止や脅威の現状により、経営陣はクラウド内のデータを知ることの重要性を痛感させられました。クラウド内のデータを把握していれば、ビジネスにおいて最も戦略的な資産、データを保護できるのです。

  3. ソフトウェア デファインド技術が、より効率的なストレージおよびデータ管理基盤を牽引
    クラウドが普及し、多くの組織がその環境を最大限に利用しています。コスト パフォーマンス、効率性、そして収益成長率の伸びといったものは、クラウドから受ける恩恵のほんのわずかにすぎず、経営陣が、ハイパーコンバージド インフラストラクチャへの移行を検討していることは驚くに値しません。2017 年、ソフトウェア デファインド技術のおかげで、特にワークロード ポータビリティを通じ、データを使用した際のビジネスの俊敏性が向上しました。Software-as-a-Service アプリケーションを利用することで、企業は既存の基盤で分析やその他のサービスを展開することができると同時に、データ管理をより改善するための柔軟性や利便性を獲得できるのです。

  4. クラウドが日常になりつつあるが、「クラウドの流れに乗れず、取り残されてしまう恐怖」が拡大
    人々は、クラウドの機能を正しく使用しているでしょうか。クラウド ”FOMO (fear of missing out) ”、つまり「クラウドの流れに乗れず、取り残されてしまう恐怖」を抱く風潮が日に日に広がっており、明確なデータ戦略を持たないままクラウドの流れに乗ってしまう企業も散見されます。これはしばしばセキュリティやデータのコンプライアンス問題につながり、さらに残念なことに、データが今どこにあるのか、把握できなくなってしまうのです。こういった問題が、特に今日のデジタル時代において、組織のクラウド化の成功を左右しているのです。
     
    国境を越えた営業活動はいうまでもなく、AWS、Azure、Google Cloud、オンプレミス データセンター、AliCloud、プライベート クラウドといった様々な環境で企業活動が行われるようになり、ワークロード ポータビリティの需要は一層高まっています。組織はあらゆるシステムのワークロードをサポートする必要があり、またそういったワークロードは容易に異なる環境に統合されるのが現状で、ワークロード ポータビリティこそが、クラウドにおける成功の、究極の要因なのです。

  5. デジタル トランスフォメーションが、新たなピークを迎える
    今日のデジタル経済において、企業が管理しなくてはならないデータの種類や量は著しく増加しています。IoT 化、顧客情報の増加やセキュリティ目的のデータは、データ管理を一層複雑なものにしています。これらは、企業の経営陣が適切な意思決定を行うため、そして競争力を手に入れるために、データを管理、保護、活用する大きなはずみとなりました。法律や規制の強化等の外的要因 –特に GDPR やコンプライアンス違反に伴う経済的なリスク– のため、企業によるデータ管理は困難になってきています。しかしそれは、クラウドとオンプレミス内、すべての環境において、データがどこにあるのかを把握することによって、簡単に克服できます。データの所在を把握する一元的な視点を持つことで、ビジネス リーダーは法律に準拠し、俊敏性を持ち、高い競争力を発揮できるのです。そしてこれらこそが今日、成功をもたらすことができる3つの要素なのです。

データをめぐる環境は 2016 年からすさまじい変化を遂げましたが、またデータの新たな面にフォーカスすることにより、これからもさらに発展し続けるでしょう。しかしながら、デジタル経済において、企業が競争力を維持するためにデータが不可欠なものであることは今後も変わりません。上に挙げた5 つの要素により、2017 年、データは新たな幕開けを迎えました。あなたの企業/組織の現状と照らし合わせ、正しい方向へ向かっているかどうか、精査してみましょう。

増大するデータの管理は、適切に監視し、明確な管理戦略さえ持てば、面倒なことではありません。さあ、とりかかりましょう。データを整理し、2018 年に待ち受けているビジネスの可能性を広げましょう。今こそ、データの新たな幕開けなのです。