Commvault v11 Service Pack 11 新機能概要
2018年3月15日にリリースしたCommvaut v11 Service Pack 11 (SP11) の新機能概要を、下記にてご紹介させていただきます。対応要件等の各機能の詳細は、こちらからご確認ください。
メディア管理
- インデックス バックアップの機能拡張 - Commvault v11 SP11から、インデックス バックアップがMediaAgentレベルではなく、ストレージ ポリシー レベルで実行されるようになりました。この変更により、インデックス バックアップが、それと関連するデータ バックアップと共に確実に保存されるようになり、ディザスタ リカバリの際に、最適なリカバリ性能を発揮することができます。
バックアップ エージェント
- OpenVMS クライアント コンピューターの1-Touchサポート – システムでロックされたファイルをバックアップ、またリストア時にハード リンクを解決することで、OpenVMS クライアント コンピューターの1-Touchリカバリ オペレーションを実行することができます。
- NetAppとEMC Celerra用NAS AgentのWindows クライアントへのリストアでACLをサポート - NAS AgentのWindows クライアントへのリストアオペレーションで (NREリストアオペレーションとも呼ばれます)、NetAppとEMC Celerraファイルサーバーのファイルに対するACL (アクセスコントロールリスト) のリストアをサポートしました。
- IBM Spectrum Scale (GPFS)に対する、GDFSスタブのスキャンを自動スキップ - GPFSネイティブスタブがGDPSスキャンで自動的にスキップされることで、外部ストレージにアーカイブされているデータの不要なリコールを避けることができます。
- SQL DatabaseのLive Syncレプリケーション - Live Sync機能を使って、SQL Databaseのバックアップから、その同期コピーへ、増分レプリケーションを実行します。Live Syncオペレーションは、最後に同期した時点以降の変更差分を、レプリケーション元のデータベースバックアップから継続的に反映します。 Commvaultソフトウェアは、下記の場合に自動でLive Syncオペレーションを実行します。
- Live Syncの設定後。最新のフルバックアップサイクルからデータのレプリケーションを行います。
- Live Sync設定に含まれるデータベース上でログのバックアップが完了した後。
- クライアントコンピューター上の異常なファイル操作アクティビティの検出 - クライアントコンピューター上での異常なファイル操作アクティビティは、ランサムウェアのようなマルウェアが原因の可能性があります。ファイル操作アクティビティ異常警告機能を設定することで、クライアントコンピューター上で異常と思われるアクティビティを検出することができます。異常なファイルアクティビティが検出されたら、ユーザーは警告通知を受け取ることができます。
- LinuxのGPFSデータのアーカイブにおけるサブブロックのサポート - Linuxで、通常のブロックより小さいサイズのGPFSファイルとフォルダーを、サブブロックの形態でアーカイブすることができます。
- Greenplumのテーブルレベルリストアオペレーションのサポート - グラニュラーリカバリを実行することで、Greenplumデータベースバックアップから、テーブル単位のリストアを実行することができます。CommCellコンソールからバックアップを実行し、その後Commvaultコマンドラインユーティリティ経由でリストアを実行してください。
- IBM i ファイルシステムのクライアント側での重複排除をサポート - IBM I ファイルシステムのサブクライアントで、クライアント側で重複排除をするよう設定できます。これにより、IBM I クライアント側での重複排除シグネチャ生成が行われます。
アーカイブ エージェント
- Windowsラップトップ上のデータのアーカイブ - Commvaultソフトウェアを使用して、Windowsラップトップ上のデータをバックアップしアーカイブすることができます。ラップトップの所有者は、データをアーカイブすることにより空きディスク容量を増やすことができます。データのバックアップと同時に、アーカイブ条件に合致したファイルはスタブ化され、その分の占有容量を開放します。
ユーザーはアーカイブされたファイルにアクセス可能です。
- ファイルの拡張子またはファイルの種類を条件としたファイルのアーカイブ - ファイルの拡張子またはファイルの種類を条件に指定してファイルをアーカイブすることができます。複数の拡張子またはファイルの種類の条件を、同時に指定することができます。
- Exchange Mailbox AgentでOffice 365 with Exchange (Exchange Online) のサポート - Exchange Mailbox AgentでOffice 365 with Exchange (Exchange Online) をサポートします。主な機能:
- Exchange Mailbox Agentで、Office 365 with Exchangeは、アーカイブ用の処理I/FにMAPIではなくEWSを使用しています。EWSを使用することにより、アーカイブ スループットを向上しています。
- 単一のExchange Mailboxクライアントを使って、Office 365 メールボックス、またはOffice 365とオンプレを組み合わせたメールボックスをアーカイブすることができます。
重複排除
- NAS Agentを用いたHuaweiファイル サーバー保護における、重複排除サポート機能の強化 - NAS Agentソフトウェアの機能強化で、Huaweiファイル サーバーのNDMPバックアップの重複排除率を向上しました。
仮想化
- アプリケーションアウェア バックアップ: SP11でのVirtual Server Agentの変更 - Service Pack 11では、Virtual Server Agentを使ったアプリケーションアウェア バックアップで、既存のアプリケーションに加えて以下に対するサポートが追加されました。
- VMware Linuxプロキシーを使ったOracleデータベース。
- V2インデクシングをサポートするアプリケーションのバックアップ コピーのサポート。
- IntelliSnapを使ったVMwareバックアップでRDMと独立型ディスクに対応 - IntelliSnapバックアップ オペレーションで、RDM (Raw Device Mapping) と独立型ディスクを指定することができるようになりました。この機能により、物理、仮想を問わずRDMをバックアップすることができます。 RDMは、物理または仮想互換モードでRaw LUNへのアクセスを提供します。独立型ディスクは、仮想マシンへアタッチ可能な、独立した仮想ディスクですが、仮想マシンのスナップショットに含めることはできません。デフォルトでは、RDMと独立型ディスクはIntelliSnapバックアップ オペレーションに含まれません。
スナップショット管理
- IntelliSnapで、Dell EMC Compellent (DSM) におけるLive Volumeをサポート - Commvaultソフトウェアは、多くのアプリケーションやストレージ プラットフォームのスナップショット オペレーションを、カスタム スクリプトなしで管理できるよう、IntelliSnapテクノロジーを提供しています。 SP11では、Dell EMC Data Storage Manager (DSM) を使用したDell EMC Compellent Storage Centerアレイのサポートと、Live Volume機能のサポートを追加しました。
- IntelliSnapでSAP HANA 2.0 マルチテナント データベースのサポート - SAP HANA 2.0 マルチテナント データベースの保護において、アプリケーションアウェア、ポイントインタイム リカバリの機能により、データベースのダウンタイムを最小限に抑えます。ストレージ アレイと連携したIntelliSnapバックアップ オペレーションを使用してポイントインタイム データ スナップショットを作成することができます。IntelliSnapバックアップ オペレーションは、一時的にデータベースを静止し、スナップショットを取得し、オペレーションを再開することで、ライブ データのバックアップを行います。
IntelliSnapバックアップを使用すると、以下の利点があります。- 大容量データベース (テラバイトやペタバイト クラス) を、数分でバックアップ
- 整合性のあるバックアップを、数秒間の静止時間のみで取得
- 任意の時点へのリカバリのために、複数のポイントインタイム スナップショットを利用
- 高速なリカバリのためリバート機能の利用
- スナップショットからのマルチストリーム リストアを実行
- IntelliSnapでHitachi NAS (HNAS) ファイル サーバーのネットワーク シェアをサポート - SP11では、NASクライアント コンピューター下のファイル システム エージェントに対し、Network Share IntelliSnapバックアップ オペレーションでHitachi NASストレージ アレイに対応しました。
- Huaweiストレージ アレイのネットワーク シェア (NAS下のファイル システム) をサポート - Commvaultソフトウェアは、多くのアプリケーションやストレージ プラットフォームのスナップショット オペレーションをカスタム スクリプトなしで管理できるようIntelliSnapテクノロジーを提供しています。 CommvaultソフトウェアはすでにHuaweiストレージ アレイ上のLUNのスナップショット オペレーションに対応していますが、SP11ではHuaweiストレージ アレイの対応機能を拡張し、CIFSとNFSベースのファイル システム シェアをIntelliSnapで保護できるようになりました。
Edgeエンドポイント ソリューション
- Edge Driveのファイルと共有ファイルの監査と通知 - エンドユーザーは、Edge Driveの各ファイルとフォルダー、Edge Driveで作成された共有ファイルまたはCollaborative Share上で実行されたアクティビティをチェックすることができます。
アクティビティには、Edge Driveまたは共有ファイルに対する下記操作が記録されます。- フォルダーまたはファイルの作成、名前の変更、移動、ダウンロード、削除
- ファイルのアップロード
- ファイルの変更
- プライベート シェアまたはパブリック シェアの作成、更新、削除
- ゴミ箱からのファイルの復元と、ゴミ箱を空にする操作
共有されたファイル、フォルダーに対して何らかのアクティビティが発生した場合、共有ユーザーもまた、Web Console上での警告通知またはEメールによる警告通知を受け取るよう登録することができます。
- Webコンソールを使って、アルバムに登録されているMac Photoアプリのファイルをブラウズ - Macラップトップで、Photoアプリ (Picturesとしてより広く知られているアプリ) のアイテムをバックアップすることができます。Photoアプリで写真を閲覧するかのように、Webコンソールで写真を閲覧することができます。
ディザスタ リカバリ
- ディザスタ リカバリ (DR) バックアップのCommvault Cloudへのアップロード機能 - DRバックアップが実行されるたびに、ディザスタ リカバリ (DR) バックアップのコピーを自動でCommvault Cloud Serviceへアップロードすることができます。クラウド内のDRバックアップは、ディザスタ リカバリ時にCommServeを再構築するのに使用することができます。例えば、ランサムウェアによる攻撃の場合には、クラウド データはオンサイトの問題に影響されていないため、クラウドのデータをそのまま安全にご使用いただけます。