第6回 IBM Cloud Object StorageをCommvaultで使ってみた

第6回となる今回は、「IBM Cloud Object StorageをCommvaultで使ってみた」と題して、IBM Cloud Object StorageをCommvaultのバックアップ保存先として設定する手順をご説明します。

Commvaultは、IBM Cloud Object Storageをはじめ、Amazon S3やMicrosoft Azure Storage等、50種類以上のクラウドストレージに対応しており、バックアップ保存先 (Commvault用語ではライブラリと呼んでいます) として非常に簡単に活用することが可能です。ここでは、IBM Cloud Object StorageをCommvaultから使えるようにするための手順を具体的にご紹介していきます。 

(1) 今回のブログを読む上での前提条件

IBM Cloudを利用する場合、IBM Cloudアカウントを作成しIBM Cloudのポータル サイトにログインする必要がありますが、このブログでは、そのアカウント作成やログインの手順の説明は省略いたします。

ご参考までにですが、筆者は「IBM Cloudライト・アカウント」と呼ばれるアカウントを作成し、IBM Cloud上の主要なサービスを無償で使用できるライト・プランの範囲でIBM Cloud Object Storageを試しています。IBM Cloudライト・アカウントについてはこちら (※IBM様のWebサイトです) をご参照ください。

また、IBM CloudのポータルサイトでIBM Cloud Object Storageのサービス・インスタンスを作成する手順もここでは省略いたします。 

(2) Commvaultでライブラリとして定義されるまでの流れ

CommvaultでIBM Cloud Object Storageをライブラリとして使用するまでの大まかな流れは、上述の(1)に記載の内容を除けば以下のようになります。

  • IBM Cloudのポータルサイトで、IBM Cloud Object Storageのバケットを作成
  • IBM Cloudのポータルサイトで、IBM Cloud Object Storageのサービス資格情報を作成
  • CommvaultのCommCell Consoleで、Cloud Storageライブラリを作成

ここではこれらの手順を順にご説明していきます。 

(2-1) IBM Cloud Object Storageのバケット作成

IBM Cloudのポータルサイトで、作成したIBM Cloud Object Storageのサービス・インスタンスに対してバケットを作成します。バケットを作成する場合、[バケットの作成]をクリックします。 

そうすると、「バケットの作成」のウィンドウが表示されますので、任意の名前を設定します。ここでは「cvltbucket001」とし、[作成]をクリックします。

[作成]をクリック後、バケットが作成されたことを確認します。

(2-2) IBM Cloud Object Storageのサービス資格情報を作成

次に、CommvaultからIBM Cloud Object Storageへのアクセスに必要になるサービス資格情報を作成します。左側のメニューから「サービス資格情報」をクリックし、右側にある「新規資格情報」をクリックします。

そうすると、「新規資格情報の追加」のウィンドウが表示されます。ここで、「インラインの構成パラメーターの追加(オプション)」の箇所に、{"HMAC":true}と入力し、[追加]をクリックします。

そうすると、サービス資格情報が作成されます。

ここで、作成したサービス資格情報の右側にある「資格情報の表示」をクリックすると、Commvault側でのライブラリ作成時に必要な情報が表示されます。

以下の画像ではぼかしを入れていますが、”access_key_id””secret_access_key”の右側に表示される文字列を後述の(2-3)で説明する手順の中で使用しますので、テキストエディタなどを使用してコピー&ペーストしておきます。

余談ですが、サービス資格情報の作成時にインラインの構成パラメータの追加(オプション)」の箇所に、{"HMAC":true}と入力したのは、”access_key_id””secret_access_key”を表示させるための操作となります。ご興味のある方はこちらこちらのIBM様のドキュメントをご参照ください。

(2-3) Commvault側でCloud Storageライブラリを作成

次からはこれまでIBM Cloudのポータルサイトで設定した情報を使用して、Commvault側でのバックアップ保存先 (ライブラリ) の作成に入ります。

CommCell Consoleで「ライブラリ」を右クリックし、[追加] > [Cloud Storageライブラリ]と進みます。

そうすると、以下のように「Cloud Storageの追加」ウィンドウが表示されます。

まず、使用するクラウド ストレージの種類に合わせて「タイプ」を選択します。IBM Cloud Object StorageはAmazon S3とAPI互換のあるクラウド ストレージのため、この「タイプ」では「Amazon S3」を選択します。

 

次に「サービスホスト」の箇所に入力する値ですが、ここにはIBM Cloudのポータルサイトで作成したバケットのロケーションに合わせたサービス・エンドポイントを入力します。

まず、IBM Cloudのポータルサイトで(2-1)の手順で作成したバケットのロケーションを確認しておきます。この例では、バケットのロケーションは「ap-geo」となります。

次にこのロケーション「ap-geo」のサービス・エンドポイントを確認します。左側に表示されているメニューの中から、「Endpoint」を選択し、右側にある「ロケーションの選択」のリストを展開して、「ap-geo」を選択します。

そうすると、「ap-geo」ロケーションのサービス・エンドポイントが表示されます。今回、筆者が使用しているCommvaultの環境はIBM Cloud外に存在するため、「ap-geo」ロケーションのパブリックのサービス・エンドポイントのs3.ap-geo.objectstorage.softlayer.netを使用することにします。

再度、Commvaultの「Cloud Storageの追加」ウィンドウに戻ります。

このs3.ap-geo.objectstorage.softlayer.netを「サービスホスト」の箇所に入力します。

次に、「アクセスキー ID」、「シークレットアクセスキー」、「シークレットアクセスキーの検証」の3つを入力します。2-2)の手順の中で、IBM Cloudポータルサイトでサービス資格情報の右側にある「資格情報の表示」をクリックし、”access_key_id””secret_access_key”の2つの値を確認しました。「アクセスキー ID」にはこの”access_key_id”の値を入力し、「シークレットアクセスキー」と「シークレットアクセスキーの検証」にはこの”secret_access_key”の値を入力します。

「バケット」の箇所には、IBM Cloudのポータルサイトで作成したバケットの名前を入力します。ここでは(2-1)の手順の中でcvltbucket001という名前で設定しましたので、cvltbucket001と入力します。

一番上の「名称」の箇所では、このCloud Storageライブラリに対してCommvault上で割り当てる名称を入力します。ここではIBMCloudLibrary001としておきます。

これで必要事項が入力できましたので、[OK]をクリックします。

これで、Commvaultから使うライブラリとして定義できました。

Commvaultからライブラリを定義した後にIBM Cloudのポータルサイトでバケットを確認してみると、Commvaultが作成したオブジェクトが確認可能です。

参考までにですが、この後、Commvaultでストレージポリシー、サブクライアントの作成を済ませ、実際にバックアップを実行 (これらの手順の説明はここでは省略します) した後に再度バケットを確認してみると、バケット内にCommvaultが追加したオブジェクトが存在することが確認できます。

このようにして、IBM Cloud Object Storageも簡単にCommvaultのバックアップ先として活用することが可能です。通常のバックアップの保存先としてご活用いただくことはもちろん、遠隔地へのバックアップの保存の要件がある場合や、バックアップの長期保管先としての活用なども可能ですので、Commvaultを使用する場合はIBM Cloud Object Storageの活用もご検討ください。 

※このブログ中で紹介している画面ショットには、一部ぼかしが入っておりますことをご了承ください。
※このブログでご紹介している手順および画面ショットは、Commvault v11 Service Pack 11の環境で確認したものです。 

【参考資料】

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Posted on 2018.09