第11回 Commvaultの基礎的な用語を今一度整理してみる (その1)

第11回となる今回は、「Commvaultの基礎的な用語を今一度整理してみる (その1)」と題して、Commvaultを使う場合には避けては通れない用語について解説していきます。これまでこの技術ブログでも何気なく様々なCommvault用語を使用してきましたが、Commvault初心者の方には分かりにくかったかもしれません。そこで、今回は最低限バックアップを行うまでに把握しておく必要のあるCommvault用語をいくつかピックアップし、それらの意味や、実際にCommvaultで設定作業を行っていく場合にどのように関連づいているかをご紹介していきます。 

今回ご紹介するCommvault用語

今回は以下の3つのCommvault用語をご説明していきます。

(1) ライブラリ
(2) ストレージ ポリシー
(3) サブクライアント


(1) "ライブラリ" とは

ライブラリとは、Commvaultがバックアップしたデータの保存先を意味します。Commvaultで設定するライブラリは、ディスク ライブラリ、テープ ライブラリ、クラウド ストレージ ライブラリの3種類に大きく分類されます。 

ディスク ライブラリは、バックアップ先にディスク装置を使用する場合に設定します。CommvaultはDAS、SAN、NASといった様々な接続形態のディスク装置を使用することができます。ディスク ライブラリの設定では、バックアップ先として使用するMediaAgentのローカルパス、もしくは、WindowsのMediaAgentでバックアップ先にCIFS共有を使用する場合にそのUNCパスを指定することになります。 

テープ ライブラリは、1つ以上のテープ ドライブをバックアップ先に使用する場合に設定します。「テープ ライブラリ」という言葉を聞くと、メディア チェンジャーを搭載し複数のテープ ドライブを備えた大型のテープ装置を連想される方が多いかもしれませんが、Commvault用語のテープ ライブラリには、このようないわゆるテープ ライブラリ装置だけでなく、単体のテープ ドライブに加え、VTL (Virtual Tape Library) も含まれますので、これらのデバイスをバックアップ先に使用する場合に設定します。 

クラウド ストレージ ライブラリは、Amazon S3、Microsoft Azure Storage、Google Cloud Storage等のクラウド ストレージ デバイスをバックアップ先として使用する場合に設定します。どのベンダーのクラウドストレージを使用するかを選択し、接続に必要な情報を入力することで設定できるようになります。

ライブラリの設定手順の詳細はこのブログでは省略しますが、ご興味のある方はこのブログの最後の「参考資料」の箇所にオンラインマニュアルのリンクを載せておきますので、よろしければご覧ください。


(2) "ストレージ ポリシー" とは 

ストレージ ポリシーに関しては前回のブログでもご説明していますので、手短にご説明しておきます。ストレージ ポリシーは、Commvaultでバックアップされたデータがどのように管理されるかを定義するルールの集合体で、以下のようなルールが含まれます。

  • どのデータを保護するか  (どのサブクライアントとストレージ ポリシーを関連付けるか)
  • どこにデータを保存するか
  • どのくらいの期間、データを保存するか
  • その他のメディア管理のオプション  (例: 重複排除や暗号化の使用の有無等)

ストレージ ポリシーを新規に作成する場合、下記のような項目を設定していきます。

  • 使用するライブラリ:

     
  • 使用するMediaAgent:

     
  • バックアップしたデータの保持期限に関する設定:

     
  • 暗号化を実施するかどうか、及び、使用する場合は暗号化のアルゴリズム:

     
  • 重複排除を実施するかどうか:

※上述のストレージ ポリシー作成の画面ショットは、「グローバル重複排除ポリシーを使用しますか?」で「いいえ」を選択した場合のものです。ここで「はい」を選択し、既存のグローバル重複排除ポリシーを使用する場合は、ライブラリやMediaAgent、暗号化や重複排除の設定に関しては作成するストレージ ポリシー内では行わず、既存のグローバル重複排除ポリシーの設定を使用します。グローバル重複排除ポリシーについての説明は今回のブログでは割愛しますが、ご興味のある方はこちらをご参照ください。機会がありましたら今後のブログでグローバル重複排除ポリシーについてご紹介させていただきます。また、ストレージ ポリシーの作成手順についても詳細は省略しましたが、ご興味のある方はこちらをご参照ください。


(3) ”サブクライアント" とは

サブクライアントとは、クライアント上でバックアップ対象とするデータを定義する項目です。例えば、Window Serverをバックアップする場合、そのWindows上のどのドライブやフォルダ、あるいは、ファイル等をバックアップするのかを指定します。VMware仮想マシンをバックアップ対象とする場合であれば、どの仮想マシンをバックアップ対象とするのかを指定します。 

サブクライアントの設定で、特に重要となるのは以下の2つの設定です。

  • コンテンツ: バックアップ対象とするデータを定義します。ファイルシステム上のデータのバックアップの場合、そのパスを指定します。

     
  • データストレージ ポリシー: 作成するサブクライアントに割り当てたいストレージ ポリシーを設定します。設定画面上は、[ストレージ デバイス] タブの配下の[データ ストレージ ポリシー] タブの中で、使用したいストレージ ポリシーを選択します。割り当てたストレージ ポリシーにより、どのMediaAgentを使用してバックアップするのか、バックアップ保管先のライブラリはどこになるのか等が決定されます。

サブクライアントの設定手順の詳細の説明はここでは省略しますので、ご興味のある方はこちらをご参照ください。

まとめ

今回はCommvaultの基礎的な用語として、ライブラリ、ストレージ ポリシー、サブクライアントの3つをご紹介しました。これらの関係を図にしてみると、以下のようになります。 

  • ライブラリは、バックアップしたデータの保存先です。ディスク ライブラリ、テープ ライブラリ、クラウド ストレージの大きく3種類があります。
  • ストレージ ポリシーでは、バックアップしたデータをどのように管理するかを定義します。ストレージ ポリシーには、使用するライブラリをどれにするかに加え、MediaAgentや重複排除や暗号化を行うかの設定が含まれます。
  • サブクライアントでは、バックアップ対象のデータをどれにするかを定義します。このサブクライアントにストレージ ポリシーを割り当てることで、バックアップされたデータがどのように管理されるか、すなわち、どこに、どのようにして保存されるか、が決まります。

勘の良い読者の方であれば既にお気づきでしょうが、Commvaultの環境を設定していく場合、ライブラリ、ストレージ ポリシー、サブクライアントの順で設定を行っていくとスムーズに進められます。

なお、途中ストレージ ポリシーの箇所で少し補足を入れましたが、今回はあまり話をややこしくしないように、グローバル重複排除ポリシーの説明をあえて割愛して説明を行いました。実際にはグローバル重複排除ポリシーを使用することが多いと思いますので、今後のブログでグローバル重複排除ポリシーについて改めてご紹介することを検討中です。是非次回以降のブログにもご期待ください。

 

※このブログでご紹介している画面ショットは、Commvault v11 Service Pack 13の環境で確認したものです。
※このブログ中で紹介している画面ショットには、一部ぼかしが入っておりますことをご了承ください。 

【参考資料】

前回の記事へ | 次の記事へ>

Posted on 2019.02