第15回 Commvault による VMware 仮想マシンの Oracle Cloud Infrastructure への移行

前回 (第 14 回) の投稿では、Commvault による Oracle Cloud Infrastructure (OCI) 上の仮想マシンのバックアップ / リストアについてご紹介させていただきましたが、Commvaultは VMware 仮想マシンの OCI への移行 (変換リストア) にも対応しています。今回は移行 (変換リストア) の仕組みについてご紹介させていただきます。

目次: 
 
(1) VMware 仮想マシンの OCI への移行について
(2) 移行の準備について
(3) Commvault による OCI への移行の流れ 

Phase 1: ブート ボリュームの準備
Phase 2: Boot Volume 以外のボリュームの作成
Phase 3: データの移行
Phase 4: 移行先インスタンスの構成

まとめ 



(1) VMware
仮想マシンの OCI への移行について

Oracle Cloud のドキュメント 上では、VMware 仮想マシンの OCI への移行手順として、以下の手順が案内されています。

  1. VMware 環境から VMDK ファイルをエクスポート
  2. エクスポートした VMDK ファイルを OCI の Object Storage にアップロード
  3. アップロードした VMDK ファイルをインポートしてカスタム イメージを作成
  4. 作成したカスタム イメージを使用してインスタンスを起動

上記の手順で VMware 仮想マシンを移行することはできますが、いくつか制限事項があります。

  • カスタム イメージの容量には 300GB の上限があるため、300GB 以上のディスクの場合は事前にディスク容量を削減する必要がある
  • 上記手順で移行できるのは Boot Volume として使用される VMDK ファイルのみ
  • 複数 VMDK ファイルがある場合、Boot Volume 対象の VMDK 以外は別途 Block Volume に移行する必要がある

Commvault による VMware 仮想マシンの移行は上記の制限事項に影響されない方式で VMware 仮想マシンを OCI に移行することができます。


(2) 移行の準備について

移行元、移行先を構成します。

移行元となる VMware 仮想マシンのバックアップを取得しておきます。VMware 仮想マシンのバックアップについては省略させていただきます。

移行先として OCI を Commvault に登録しておきます。OCI 上のインスタンスに Commvault の Virtual Server Agent (VSA) をインストールし構成する必要がありますが、前回の投稿の「(2) OCI 上の仮想マシンのバックアップ / リストアに必要なもの」の項をご参照ください。


(3) Commvault
による OCI への移行の流れ

移行処理は VMware 仮想マシンのリストア ジョブを通じて行われますので、VMware 仮想マシンのリストア ジョブを開始します。

リストア タイプとして [仮想マシン全体] を選択します。

リストア対象の仮想マシンを選択後、リストア ジョブを開始しようとすると [リストア オプション] ダイアログが表示されます。デフォルトでは VMware 環境にリストアしようとしますが、[リストア先] リストをクリックして、デフォルトの [VMware vCenter] から [Oracle Cloud Infrastructure] に変更します。

[Oracle Cloud Infrastructure] を選択すると、OCI 用に構成されている宛先ハイパーバイザー (仮想化クライアント) やコンパートメントの情報が表示されますので、適切なものを選択して [送信] をクリックします。

この後は OCI 側の画面で説明します。


Phase 1: ブート ボリュームの準備

  1. OCI 上の VSA ホスト上で 一時 VMDK ファイルを生成します。
  2. VSA ホストから、ステージング バケットに一時 VMDK ファイルをアップロードします。
  1. アップロードした一時 VMDK ファイルを使用して、カスタム イメージを作成します。一時 VMDK ファイルのサイズは小さいため、300GB の制限には影響されません。
  1. カスタム イメージが作成されました。
  1. カスタム イメージを使用してインスタンスを作成します。Boot Volume のサイズは移行元の仮想マシンのサイズを使用しますので、300GB を超える Boot Volume を構成することも可能です。
  1. Boot Volume が作成されました。
  1. 移行先の Boot Volume が作成されたので、Boot Volume の削除はせずにインスタンスのみを削除します。
  1. 一時インスタンスが削除されました。

以降は前回ご紹介したリストアと同じような流れになります。


Phase 2: Boot Volume 以外のボリュームの作成

  1. データ ボリューム用の Block Volume を作成します。Block Volume のサイズはバックアップ元の仮想マシンのディスク サイズを使用します。


Phase 3: データの移行

  1. Boot Volume および Block Volume を VSA がインストールされたインスタンスにアタッチします。
  2. アタッチした各 Volume にデータを書き込みます 。
  3. Boot Volume および Block Volume を VSA がインストールされたインスタンスからデタッチします。


Phase 4: 移行先インスタンスの構成

  1. データが書き込まれた Boot Volume を使用してインスタンスを作成、起動します。
  2. 起動したインスタンスに Block Volume をアタッチします。
  3. アタッチしたディスクを認識させるため、インスタンスを再起動します。


まとめ

今回は VMware 仮想マシンの OCI への移行についてご紹介させていただきました。移行と言っていますが実際には異なる場所へのリストアです。Commvault は VMware や OCI だけではなく、多くの仮想化環境のバックアップ / リストアに対応しています。また、異なる仮想化環境へのリストアについても対象範囲を広げていきますので、ご興味のある方は Commvault のドキュメントサイト等ご確認ください。

※このブログでご紹介しているCommvaultの画面ショットは、V11 SP14の環境で確認したものです。

 

【参考資料】

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Posted on 2019.06