Tips-04

ここが知りたかったよ Commvault ! (その2)

Commvaultをファイルやフォルダのバックアップ目的でお使いの中で、こんなことを思ったことはありませんか ?

  • Commvaultでバックアップを実行した後のジョブの履歴をよく確認すると、
    「エラー: 0フォルダ、1 ファイル」のような表示が出ていた。
    ジョブ自体は「完了」のステータスになっていた。
    ジョブが「失敗」でなく「完了」しているのに1個のファイルのバックアップに失敗しているようにも見える。
    これはどういう状態なの ?
  • バックアップ対象の中に空ディレクトリのみを追加して増分バックアップを行った。
    バックアップ ジョブは完了しているが、[バックアップ項目の表示] のメニューを使って内容を確認すると何もバックアップされていない。
    Commvaultの増分バックアップは空ディレクトリをバックアップしないの ?
    空ディレクトリを増分バックアップで取得する方法はないの ?

今回はこの2つの疑問にお答えしていきます。

ファイル システムのバックアップの「エラーのしきい値」の設定

Commvaultでバックアップ ジョブを実行した後に「ジョブ詳細」の「進行状況」の画面を確認すると、以下のようにジョブが「完了」した状態にも関わらず、エラーの箇所に「1 ファイル」のように表示され、1つのファイルのバックアップに失敗したことが確認できる場合があります。

実はCommvaultには「エラーのしきい値」と呼ばれる設定があります。
WindowsやUNIX系のファイルシステムのバックアップの場合、デフォルトの設定では失敗したファイルの数が100より多く、且つ失敗したファイルの割合が50%よりも多い場合にバックアップジョブは「エラーありで完了」の状態となります。この条件に合致しない場合はエラーとなりバックアップできなかったファイルが存在している場合でも冒頭の画面ショットでご紹介したように、ジョブは「完了」の状態となります。

この「エラーのしきい値」の設定を確認したい場合、CommCell Console上部のリボンから「コントロール パネル」をクリックし、表示される「コントロールパネル」のウィンドウで「ジョブ管理」をクリックします。
その後「ジョブ管理」のウィンドウの[エラー時ジョブ ステータス]タブをクリックします。
そうすると以下の画面が表示されます。

ここではWindowsファイル システムに対する設定を確認する方法をご紹介します。
左側のグループ カテゴリで「Windows ファイル システム」を選択した状態で右側の[エラーのしきい値]タブを選択します。

この画面では、カウントの値が100・割合の値が50等と表示されている行が存在します。

以下のように、この行を選択してから [編集] をクリックします。

そうすると、以下のような画面が表示され失敗したファイルの数が100より多く、失敗したファイルの割合が50%より多い場合にエラーありで完了となるようにしきい値が設定されていることが確認できます。

ここでは一例として、このしきい値を変更し冒頭の例のように1つのファイルのバックアップでもエラーになった場合にジョブを「エラーありで完了」とする設定方法をご紹介します。
1つのファイルのバックアップでもエラーになった場合にジョブを「エラーありで完了」としたい場合は「失敗したファイルの数がより多い」の値と「失敗したファイルの割合がより多い」の値の両方を以下の画面のように0に変更します。

その後、この「ジョブエラーしきい値ルールを編集します」のウィンドウ下部の[OK]をクリックし、さらに「ジョブ管理」の画面で[OK]をクリックすることで設定変更は完了です。

この設定変更を実施してからバックアップジョブを実行すると、1つのファイルがエラーでバックアップに失敗した場合でもジョブの状態は「エラーありで完了」となり、設定変更したしきい値のルールによりエラーありで完了となったことが確認できますので、発生しているエラーをこれまでより気づきやすくすることができます。

この設定はWindowsとUNIX系で別々に存在しており、UNIX系のファイルシステムでも同様にデフォルトの設定は失敗したファイルの数が100より多く、且つ失敗したファイルの割合が50%よりも多い場合となります。
UNIX系のファイルバックアップ時のエラーのしきい値を変更したい場合は「ジョブ管理」の画面の左側の「グループ カテゴリ」で「Unix File System」を選択し同様の設定変更を実施することになります。

増分バックアップ時に空ディレクトリを取得するための追加設定”nAllowFolders”

【注意】 Commvault V11 Feature Release 20から以下で説明している追加設定 ”nAllowFolders” の値を1にする設定を行わなくても増分バックアップで空ディレクトリが取得されるように変更されています。
この変更については こちらに記載がありますので適宜参照してください。

Commvaultはデフォルトの設定ではバックアップ対象の中に空ディレクトリを追加して増分バックアップを行った場合、その空ディレクトリはバックアップしません。
そのため空ディレクトリのみ追加した後に増分バックアップを行うと、何もバックアップされていないという状況が起こります。

例えば空ディレクトリのみ追加した後に増分バックアップを実行し、そのバックアップ履歴を右クリックして[バックアップ項目の表示]を選択してみます。 

そうすると以下のように ”No backups found for the chosen time range” と表示され、何もバックアップされていないことが確認できます。

増分バックアップで空ディレクトリのバックアップを行いたい場合は対象のクライアントに対して ”nAllowFolders” という追加設定を追加し値を1に設定します。

具体的な手順ですが、CommCell Consoleの左側に表示されているクライアントから設定対象のクライアントを右クリックし表示されたメニューから[プロパティ]を選択します。

表示された「クライアント コンピュータ プロパティ」のウィンドウ下部にある[詳細]をクリックします。

そうすると以下のように「詳細クライアント プロパティ」のウィンドウが表示されますので、ウィンドウ下部の[追加]をクリックします。

[追加]をクリック後には「追加設定を追加」のウィンドウが表示されますので、右上の[検索]をクリックします。

[検索]をクリックすると以下のように「追加設定を検索」のウィンドウが表示されます。

ここで今回の目的の追加設定である ”nAllowFolders” を探す場合、左下の「検索」の欄に ”nAllowF” と入力します。
そうすると以下のように ”nAllowFolders” のみに表示が絞られますので、これを選択してから右下の[OK]をクリックします。

以下のように ”nAllowFolders” が指定された状態で「追加設定を追加」のウィンドウに戻ります。

ここで「値」のリストから1を選択します。

値が1になったことを確認し、コメントの箇所に任意の文字列を入力します。コメントの入力後 [OK] をクリックします。

[OK]をクリックすると「詳細クライアント プロパティ」のウィンドウに戻りますので、”nAllowFolders” の値が1になっていること・「有効」にチェックが入っていることを確認した上で右下の[OK]をクリックします。

「クライアント コンピュータ プロパティ」のウィンドウに戻ってきますので、ウィンドウ下部の[OK]をクリックします。
これで増分バックアップ時に空ディレクトリを取得するための ”nAllowFolders” の設定は完了です。

この設定後、バックアップ対象に含まれる空ディレクトリが増分バックアップで取得されます。
確認のため増分バックアップ実行後、そのバックアップ履歴を右クリックして [バックアップ項目の表示] を選択してみます。

この例では筆者は C:datafolder01 というディレクトリおよびそのサブディレクトリのコンテンツを全てバックアップ対象に設定しており、この中に、C:datafolder01empty02 という空ディレクトリを追加していたのですが、バックアップされた項目の中にこの空ディレクトリが含まれており、増分バックアップで取得されたことが確認できました。

※画面ショットは、Commvault v11 Service Pack 13の環境で確認したものです。

【参考資料】
・用語集
・Customizing Completed with Errors Condition Overview
・Creating a User-Defined Subclient for the Windows File System Agent
・nAllowFolders

Updated on 2020.08