Tips-07

IBM Cloud Object StorageをCommvaultで使ってみた

今回はIBM Cloud Object StorageをCommvaultのバックアップ保存先として設定する手順を説明します。

CommvaultはIBM Cloud Object Storageをはじめ Amazon S3やMicrosoft Azure Storageなど50種類以上のクラウドストレージに対応しており、バックアップ保存先 (Commvault用語ではライブラリと呼んでいます) として非常に簡単に活用することができます。
ここでは IBM Cloud Object StorageをCommvaultから使えるようにするための手順を具体的にご紹介していきます。

今回の前提条件

IBM Cloudを利用する場合はIBM Cloudアカウントを作成しIBM Cloudのポータル サイトにログインする必要がありますが、ここではそのアカウント作成やログインの手順の説明は省略いたします。

筆者は「IBM Cloudライト・アカウント」と呼ばれるアカウントを作成し、IBM Cloud上の主要なサービスを無償で使用できるライト・プランの範囲でIBM Cloud Object Storageを試しています。
IBM Cloudライト・アカウントについては こちら (※IBM様のWebサイトです) を参照してください。

また IBM CloudのポータルサイトでIBM Cloud Object Storageのサービス・インスタンスを作成する手順もここでは省略いたします。

Commvaultでライブラリとして定義されるまでの流れ

CommvaultでIBM Cloud Object Storageをライブラリとして使用するまでの大まかな流れは以下のようになります。

(1) IBM Cloudのポータルサイトで IBM Cloud Object Storageのバケットを作成
(2) IBM Cloudのポータルサイトで IBM Cloud Object Storageのサービス資格情報を作成
(3) CommvaultのCommCell Consoleで Cloud Storageライブラリを作成

ここではこれらの手順を順に説明していきます。

(1) IBM Cloud Object Storageのバケット作成

IBM Cloudのポータルサイトで、作成したIBM Cloud Object Storageのサービス・インスタンスに対してバケットを作成します。バケットを作成する場合 [バケットの作成] をクリックします。

そうすると「バケットの作成」のウィンドウが表示されますので、任意の名前を設定します。
ここでは「cvltbucket001」とし [作成] をクリックします。

[作成]をクリック後、バケットが作成されたことを確認します。

(2) IBM Cloud Object Storageのサービス資格情報を作成

次にCommvaultからIBM Cloud Object Storageへのアクセスに必要になるサービス資格情報を作成します。
左側のメニューから「サービス資格情報」をクリックし右側にある「新規資格情報」をクリックします。

そうすると「新規資格情報の追加」のウィンドウが表示されます。
ここで「インラインの構成パラメーターの追加(オプション)」の箇所に {“HMAC”:true}と入力し [追加] をクリックします。

そうするとサービス資格情報が作成されます。

ここで作成したサービス資格情報の右側にある「資格情報の表示」をクリックすると、Commvault側でのライブラリ作成時に必要な情報が表示されます。

下図ではぼかしを入れていますが、”access_key_id”と”secret_access_key”の右側に表示される文字列を後述の(3)で説明する手順の中で使用しますので、テキストエディタなどを使用してコピー&ペーストしておきます。

サービス資格情報の作成時にインラインの構成パラメータの追加(オプション)」の箇所に {“HMAC”:true}と入力したのは ”access_key_id”と”secret_access_key” を表示させるための操作となります。
ご興味のある方はこちらや こちらのIBM様のドキュメントを参照してください。

(3) Commvault側でCloud Storageライブラリを作成

ここからはこれまでIBM Cloudのポータルサイトで設定した情報を使用してCommvault側でのバックアップ保存先 (ライブラリ) の作成に入ります。
CommCell Consoleで「ライブラリ」を右クリックし [追加] > [Cloud Storageライブラリ] と進みます。

そうすると以下のように「Cloud Storageの追加」ウィンドウが表示されます。

まず使用するクラウド ストレージの種類に合わせて「タイプ」を選択します。
IBM Cloud Object StorageはAmazon S3とAPI互換のあるクラウド ストレージのため、この「タイプ」では「Amazon S3」を選択します。

次に「サービスホスト」の箇所に入力する値ですが、ここにはIBM Cloudのポータルサイトで作成したバケットのロケーションに合わせたサービス・エンドポイントを入力します。

まず IBM Cloudのポータルサイトで(1)の手順で作成したバケットのロケーションを確認しておきます。
この例ではバケットのロケーションは「ap-geo」となります。

次にこのロケーション「ap-geo」のサービス・エンドポイントを確認します。
左側に表示されているメニューの中から「Endpoint」を選択し右側にある「ロケーションの選択」のリストを展開して
「ap-geo」を選択します。

そうすると「ap-geo」ロケーションのサービス・エンドポイントが表示されます。
今回、筆者が使用しているCommvaultの環境はIBM Cloud外に存在するため「ap-geo」ロケーションのパブリックのサービス・エンドポイントの s3.ap-geo.objectstorage.softlayer.net を使用することにします。

再度、Commvaultの「Cloud Storageの追加」ウィンドウに戻ります。
この s3.ap-geo.objectstorage.softlayer.net を「サービスホスト」の箇所に入力します。

次に「アクセスキー ID」・「シークレットアクセスキー」・「シークレットアクセスキーの検証」の3つを入力します。
(2)の手順の中で IBM Cloudポータルサイトでサービス資格情報の右側にある「資格情報の表示」をクリックし て ”access_key_id” ”secret_access_key” の2つの値を確認しました。
「アクセスキー ID」にはこの ”access_key_id” の値を入力し、「シークレットアクセスキー」と「シークレットアクセスキーの検証」にはこの ”secret_access_key” の値を入力します。

「バケット」の箇所にはIBM Cloudのポータルサイトで作成したバケットの名前を入力します。
ここでは(1)の手順の中で cvltbucket001 という名前で設定しましたので、cvltbucket001と入力します。

一番上の「名称」の箇所ではこのCloud Storageライブラリに対してCommvault上で割り当てる名称を入力します。
ここでは IBMCloudLibrary001 としておきます。

これで必要事項が入力できましたので [OK] をクリックします。
これでCommvaultから使うライブラリとして定義できました。

Commvaultからライブラリを定義した後にIBM Cloudのポータルサイトでバケットを確認してみるとCommvaultが作成したオブジェクトが確認できます。

参考
この後にCommvaultでストレージポリシー・サブクライアントの作成を済ませ、実際にバックアップを実行 (これらの手順の説明はここでは省略します) した後に再度バケットを確認してみるとバケット内にCommvaultが追加したオブジェクトが存在することが確認できます。

このようにしてIBM Cloud Object Storageも簡単にCommvaultのバックアップ先として活用することができます。
通常のバックアップの保存先としてご活用いただくことはもちろん、遠隔地へのバックアップの保存の要件がある場合や、バックアップの長期保管先としての活用なども可能ですので、Commvaultを使用する場合はIBM Cloud Object Storageの活用もご検討ください。

※手順および画面ショットは、Commvault v11 Service Pack 11の環境で確認したものです。


【参考資料】
・用語集
・IBM Cloudライト・アカウント(※IBM様のWebサイトです)
・Service credentials(※IBM Cloudの資料へのリンクです)
・Using HMAC credentials(※IBM Cloudの資料へのリンクです)

Posted on 2018.09